対物全損特約とは

【対物全損特約】とは?わかりやすく解説|補償内容・条件・活用例

**対物全損特約(たいぶつぜんそんとくやく)は、自動車保険のオプション特約の一つで、正式名称を「対物全損時修理差額費用担保特約」**といいます。
相手の車が事故で大きく損傷し、修理費が車の時価額を上回ったときに役立つ補償です。

対物全損特約の仕組み

通常、対物賠償保険では、相手の車の修理費が時価額を超えた場合、その超えた分は支払われません。
しかし、対物全損特約をつけていれば、相手が実際に修理する場合に限り、修理費と時価額の差額部分を補償できます。

補償の条件

  • 差額部分に自分の過失割合を掛けた金額が支払われる

  • 上限は 50万円

  • 事故日から6か月以内に修理を完了する必要がある

  • 修理の完了を写真などで確認できることが必須

 

具体例で理解する

例:あなたが運転中、相手の車に追突事故を起こしたケース

  • 相手車の時価額:40万円

  • 修理費:80万円

  • 差額:40万円

  • あなたの過失割合:50%

この場合、
40万円 × 50% = 20万円 が特約から支払われます(上限50万円以内)。

この特約が役立つケース

  • 相手が古い車を大切にしており、修理して乗り続けたい場合

  • 輸入車や高級車で修理費が高額になりやすい場合

  • 自分にも過失がある事故で、相手に修理費差額の自己負担が発生するのを避けたい場合

 

注意点

  • 相手が修理しない場合、この特約は使えません

  • 補償額は過失割合によって減額されます

  • 上限50万円を超える差額は自己負担になる可能性があります

 

まとめ

対物全損特約は、相手の車を修理する意思がある場合に、時価額を超える修理費を一部カバーできる心強い特約です。
事故の相手とのトラブルを防ぎ、スムーズな解決につなげられるため、特に古い車や高級車との事故リスクを考える方には加入を検討する価値があります。

さらに参照してください:

【対物賠償保険】とは?補償内容・必要性・注意点をわかりやすく解説