ローンや借入、保険契約に関連する用語の中で耳にすることがあるのが 「被担保債権(ひたんぽさいけん)」 です。
一見むずかしそうに感じますが、意味を整理すればシンプルに理解できます。
この記事では、被担保債権の基本的な意味、担保権との関係、そして具体例をわかりやすく解説します。
被担保債権とは?
被担保債権とは、担保権(抵当権や質権など)によって保証されている債権のことを指します。
言い換えると、「返済されないリスクに備えて、担保を設定して守られているお金の貸し借りの権利」が被担保債権です。
債権・担保権との関係
被担保債権を理解するには、「債権」と「担保権」の関係を整理するとわかりやすいです。
-
債権:お金を返してもらう権利(例:銀行が貸したお金を返してもらう権利)
-
担保権:返済が滞ったときに、担保物件を売却して優先的に弁済を受ける権利(例:住宅ローンの抵当権)
-
被担保債権:その担保権によって守られている債権(例:住宅ローンの返済債権)
👉 ポイント
担保権は「お金を返してもらえなかった場合に備える権利」であり、その対象となる具体的な債権が「被担保債権」です。
具体例で理解する被担保債権
例1:住宅ローンの場合
-
銀行 → 借主に住宅ローンを貸す(債権)
-
借主 → 自宅に抵当権を設定する(担保権)
-
このとき、銀行が持つ住宅ローンの返済請求権が 被担保債権
例2:事業融資の場合
-
事業者が銀行から1,000万円を借入
-
工場や土地に抵当権を設定
-
銀行が持つ「1,000万円を返してもらう権利」が被担保債権
保険との関連性
保険の世界でも「被担保債権」が登場することがあります。
たとえば、銀行が借入金の返済を確実にするために 団体信用生命保険(団信) に加入させるケースがあります。
この場合、借入債務が被担保債権となり、万一のときには保険金で返済が行われ、債権者(銀行)は担保付きで保護される仕組みです。
まとめ
-
被担保債権とは、担保権によって保証される債権のこと
-
「債権(貸したお金)」を守るために「担保権」が設定され、その対象が「被担保債権」
-
住宅ローンや事業融資のほか、団信などの保険とも関わりがある
被担保債権は、金融や保険の契約を理解するうえで重要な用語です。
担保の仕組みとあわせて押さえておくと、契約内容をより安心して把握できるようになります。
さらに参照してください: