保険の仕組みを理解するときに出てくる専門用語のひとつが 「付加保険料(ふかほけんりょう)」 です。
普段はあまり意識しませんが、私たちが払う保険料の中には「保障のためのお金」と「保険会社の運営費用」が含まれています。その後者にあたるのが付加保険料です。
この記事では、付加保険料の意味や内訳、純保険料との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。
付加保険料とは?
付加保険料とは、保険事業を運営するために必要な経費部分のこと を指します。
契約者が払う保険料は、大きく分けて以下の2つで構成されています。
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純保険料:将来の保険金や給付金の支払いに充てられる部分
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付加保険料:保険会社が事業を運営するための費用にあたる部分
つまり、保険料のすべてが「万が一のときの保障」に使われるわけではなく、一部は保険会社の事業活動を支える費用にあてられているのです。
付加保険料の内訳
付加保険料はさらに3つに分類されます。
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予定新契約費
新しい契約を結ぶために必要な経費(営業活動、人件費、書類作成など) -
予定集金費
保険料を集める際にかかる経費(口座振替システムの利用料、収納に関わる事務費用など) -
予定維持費
契約を長期間維持・管理するための経費(契約管理システムの維持、問い合わせ対応など)
これらを合計したものが付加保険料であり、予定事業費率に基づいて計算されます。
付加保険料と純保険料の違い
よく比較されるのが「純保険料」との違いです。
項目 | 純保険料 | 付加保険料 |
---|---|---|
用途 | 保険金・給付金の財源 | 保険会社の事業運営費 |
性質 | 保障そのものに必要なお金 | 運営・管理のためのお金 |
例 | 入院給付金の支払い、死亡保険金の支払い | 営業員の活動費、契約管理システム費用 |
具体例:生命保険料のイメージ
例えば、毎月10,000円の生命保険料を支払っている場合、
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6,000円 → 将来の保険金や給付金に備える「純保険料」
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4,000円 → 契約維持や保険会社の運営に必要な「付加保険料」
といったように分けられています(実際の割合は商品や保険会社によって異なります)。
まとめ
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付加保険料とは:保険会社が事業を運営するための経費部分
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純保険料との違い:純保険料は保障の原資、付加保険料は運営費用
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内訳:予定新契約費・予定集金費・予定維持費の3つに分類される
保険料の仕組みを知ると、「なぜこの金額になるのか」が見えてきます。
単に「保険料が高い・安い」で判断するのではなく、どんな保障にいくら充てられているのかを理解することが、賢い保険選びにつながります。
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