生命保険の中には、投資の要素を取り入れた商品があります。その代表例が変額保険(へんがくほけん)です。
ただし、変額保険は通常の保険と違い、保険金や解約返戻金が運用成績によって変動する特殊な保険であるため、販売する際には特別な資格が必要です。
それが、変額保険販売資格(変額保険販売資格制度)です。
変額保険販売資格とは?
変額保険販売資格とは、生命保険会社や保険募集人が「変額保険」を販売するために必要となる資格のことです。
通常の生命保険を販売するためには、まず「生命保険募集人」としての登録と資格(一般課程試験の合格)が必要です。
しかし、変額保険は金融商品としての性質を持つため、より専門的な知識が求められます。
そのため、専門課程試験に合格し、かつ変額保険販売資格を取得していなければ販売できません。
資格取得の流れ
変額保険販売資格を取得するためには、以下のステップが必要です。
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一般課程試験に合格
→ 生命保険募集人としての基礎資格を得る。 -
生命保険募集人として登録
→ 実際に保険を取り扱うための登録を行う。 -
専門課程試験に合格
→ 保険や金融商品のより高度な知識を習得。 -
変額保険販売資格を取得
→ これで初めて、変額保険をお客さまに提案・販売できる。
なぜ特別な資格が必要なのか?
変額保険は、運用実績に応じて保険金や解約返戻金が増減する仕組みです。
例えば、株式や債券の運用が好調であれば、受け取れる解約返戻金が増える一方、不調であれば支払った保険料を下回る可能性もあります。
このように「投資リスクを契約者自身が負う」仕組みのため、販売者側にも金融知識・説明責任・リスク説明能力が求められるのです。
もし正しい説明ができなければ、契約者がリスクを理解しないまま契約してしまい、将来的なトラブルにつながる恐れがあります。
そのため、変額保険を取り扱うには必ずこの資格が必要とされているのです。
変額保険販売資格を持つ人ができること
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変額終身保険や変額有期保険など、変額型の生命保険の販売
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解約返戻金や保険金が増減する仕組みの説明
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運用リスクや保障内容についてのアドバイス
つまり、資格を持っていなければ、変額保険を提案することすらできません。
まとめ
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変額保険販売資格とは、変額保険を販売するために必要な特別な資格
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取得には「一般課程試験合格 → 募集人登録 → 専門課程試験合格」が必須
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投資リスクがある保険だからこそ、販売者に専門知識と説明責任が求められる
変額保険を検討している方は、担当者がこの資格を持っているかどうかを確認することで、安心して相談できるでしょう。
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