生命保険や医療保険に加入していると、毎月の保険料を期日までに支払う必要があります。
しかし、「うっかり引き落とし口座の残高が足りなかった」「仕事や家庭の事情で入金が遅れてしまった」など、支払いが間に合わないこともあるでしょう。
そんなときに役立つのが 「保険料払込猶予期間(ほけんりょうはらいこみゆうよきかん)」 という仕組みです。
保険料払込猶予期間とは?
保険料払込猶予期間とは、保険料の支払いが期日までにできなかった場合でも、一定期間であれば契約がすぐに失効せず、支払いを待ってもらえる期間のことです。
この制度があることで、ちょっとした入金忘れや一時的な資金不足でも、すぐに保障を失う心配がなくなります。
猶予期間はどのくらい?
保険会社や契約内容によって異なりますが、一般的には以下のように設定されています。
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生命保険:猶予期間は通常「1か月」
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団体保険や給与天引き型の保険:猶予期間が短めになる場合もある
※具体的な日数は保険証券や約款で必ず確認しましょう。
猶予期間を過ぎるとどうなる?
もし猶予期間を過ぎても保険料を支払えなかった場合、以下のいずれかになります。
1. 自動振替貸付制度が適用される
生命保険に「解約返戻金」がある場合、保険会社が解約返戻金を原資として保険料を自動的に立て替えてくれる仕組みです。
これにより契約は続きますが、立て替えた分は返済が必要になります。
2. 契約が失効する
解約返戻金がない契約や、自動振替貸付制度が適用されない場合は、契約の効力が失われます。
失効すると、万一のときに保険金を受け取れなくなってしまいます。
具体例でイメージ
たとえば、毎月27日に保険料が口座振替される契約をしていたとします。
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7月27日:引き落としできず未払い
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猶予期間:8月27日まで(1か月間)
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8月15日に支払い → 契約は問題なく継続
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8月27日を過ぎても支払いなし → 自動振替貸付制度 or 失効
このように、*「多少遅れても契約がすぐに切れない」のが猶予期間のメリットです。
注意点
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猶予期間中であっても、万一のときには保険金が支払われます(ただし、その後未払いのままなら契約は失効)。
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猶予期間を過ぎると取り返しがつかない可能性があるため、なるべく早めに支払うことが大切です。
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自動振替貸付制度を利用すると、解約返戻金が減少する点に注意しましょう。
まとめ
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保険料払込猶予期間とは、保険料の支払いが遅れた場合でも契約がすぐに失効せず、一定期間待ってもらえる仕組み
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猶予期間を過ぎると「自動振替貸付制度」が適用されるか、契約が「失効」してしまう
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うっかり忘れや一時的な資金不足を救う制度だが、過信せず早めの支払いが安心
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