企業が新しく資金を調達したり、株式会社を設立したりする際に行われる「出資」。
その中でも最も一般的で手続きがシンプルなのが「金銭出資(きんせんしゅっし)」です。
この記事では、金銭出資の意味や現物出資との違い、実際のメリット・注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
🔹金銭出資とは?
金銭出資とは、現金(または銀行振込)によって出資を行うことを指します。
たとえば、会社を設立したり、新たに増資を行うときに、株主や出資者が会社の口座にお金を振り込む形で出資します。
株式会社では、出資の方法として次の2種類があります:
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金銭出資:現金で出資する
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現物出資:不動産や自動車、機械、特許など「モノ」で出資する
🔸金銭出資と現物出資の違い
比較項目 | 金銭出資 | 現物出資 |
---|---|---|
出資の内容 | 現金(または振込) | 不動産・車・設備・特許など |
手続き | 銀行振込のみで完了 | 名義変更・所有権移転などが必要 |
コスト | ほぼなし | 登記費用・評価費用など数万円~数十万円 |
柔軟性 | 高い(すぐ資金活用できる) | 低い(現物は換金に時間がかかる) |
税金 | 特になし | 譲渡所得税がかかる場合あり |
現物出資は一見「モノを使って出資できて便利」に見えますが、
実際には評価や名義変更などの手続きが多く、時間もコストもかかるのが実情です。
💡金銭出資のメリット
金銭出資には、次のようなメリットがあります。
1️⃣ 手続きが圧倒的にシンプル
現物出資のように専門家の評価や登記変更が不要で、銀行振込だけで完了します。
特に会社設立時は、スピーディーに資本金を用意できる点が大きな利点です。
2️⃣ コストがほとんどかからない
名義変更や登録免許税などの費用が不要なため、余計な支出を抑えられます。
また、譲渡所得税が発生することもないため、税務上もシンプルです。
3️⃣ 資金運用の自由度が高い
金銭出資で得た資金は、すぐに設備投資・仕入れ・人件費などに活用できます。
現物出資のように換金の手間がないため、資金繰りの面でも有利です。
⚠️金銭出資が難しい場合の代替策
「どうしても現金を用意できない」という場合のみ、現物出資を検討する価値があります。
ただし、現物出資では適正評価の証明や専門家の確認が必要な場合もあり、会社設立時には司法書士や税理士への相談がおすすめです。
✅まとめ:増資や設立には金銭出資が基本!
ポイント | 内容 |
---|---|
金銭出資とは | 現金で出資する方法 |
現物出資との違い | 手続き・コスト・運用の面ですべて金銭出資が優位 |
おすすめの場面 | 株式会社の設立、新株発行、増資など |
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