FX取引では、「今の相場は勢いがあるのか」「トレンドが弱まりつつあるのか」を判断することが非常に重要です。
そんなときに役立つのが Aroon-Oscillator(アルーン・オシレーター) です。
アルーン・オシレーターは、トレンドの“方向”だけでなく“強さ”を数値で把握できる テクニカル指標です。
この記事では、アルーン・オシレーターの仕組み、計算方法、見方、FXでの具体的な活用例、注意点 までを初心者にもわかりやすく解説します。
Aroon-Oscillator(アルーン・オシレーター)とは?
Aroon-Oscillator(アルーン・オシレーター) とは、
👉 トレンドの強弱を-100〜+100の数値で示すテクニカル指標 です。
Aroon-Indicator(アルーン・インディケータ)で使われる
アルーン・アップ と アルーン・ダウン の差を数値化したもので、
相場の勢いを一目で把握できるのが特徴です。
アルーン・オシレーターの仕組み
アルーン・オシレーターは、以下のように算出されます。
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アルーン・オシレーター = アルーン・アップ − アルーン・ダウン
この結果が、
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+100に近い → 上昇トレンドが非常に強い
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-100に近い → 下落トレンドが非常に強い
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0付近 → トレンドが弱い、またはレンジ相場
という判断につながります。
アルーン・アップとアルーン・ダウンの計算式
アルーン・オシレーターの元となる2つの数値は、以下の計算式で求められます。
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アルーン・アップ
(n日間 − n日間中の最高値からの経過日数) ÷ n日間 × 100 -
アルーン・ダウン
(n日間 − n日間中の最安値からの経過日数) ÷ n日間 × 100
直近で高値が更新されていれば アルーン・アップは高くなり、
直近で安値が更新されていれば アルーン・ダウンは高くなります。
アルーン・オシレーターの基本的な見方
① 0ラインを基準にトレンドを判断
アルーン・オシレーターは 0(ゼロ)ライン を基準に考えます。
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0より上 → 上昇トレンド優勢
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0より下 → 下落トレンド優勢
0をどちらに抜けるかで、
相場の方向感が切り替わりつつあるサイン と見ることもできます。
② 数値の大きさでトレンドの強さを確認
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+50以上 → 比較的強い上昇トレンド
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-50以下 → 比較的強い下落トレンド
数値が0付近を行き来している場合は、
トレンドがはっきりしないレンジ相場 になりやすい状態です。
FXでの具体的な取引シーン例
例:ユーロ/円(EUR/JPY)4時間足
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アルーン・オシレーターが
-20 → 0 → +40へ上昇 -
同時に価格が高値を更新
この場合、
「下落トレンドが弱まり、上昇トレンドへ転換し始めた可能性」
を示唆します。
このような場面では、
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すぐに飛び乗るのではなく
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押し目を待ってから買いを検討
といった リスクを抑えたトレード判断 がしやすくなります。
アルーン・オシレーターを使う際の注意点
アルーン・オシレーターは便利ですが、以下の点に注意が必要です。
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レンジ相場では 0付近で頻繁に上下し、ダマシが出やすい
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短期足では ノイズが多くなる
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単体では エントリータイミングが遅れることがある
そのため、
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移動平均線
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RSI
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MACD
など、他のテクニカル指標と組み合わせて使うことで、
精度を高めることができます。
初心者におすすめの使い方
FX初心者の方には、次のような使い方がおすすめです。
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アルーン・オシレーターで トレンドの強弱を確認
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実際の売買判断は ローソク足やサポート・レジスタンスで補強
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レバレッジを抑え、必ず 損切りラインを設定
「今はトレンドが強いのか弱いのか」を把握するだけでも、
無駄なエントリーを減らす効果があります。
まとめ|アルーン・オシレーターはトレンドの勢いを数値で把握できる
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アルーン・オシレーターは トレンドの強弱を-100〜+100で表示
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0ラインを基準に相場の方向性を判断
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数値が大きいほどトレンドが強い
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他の指標と併用することで実戦向きになる
Aroon-Oscillatorは、
「今の相場に勢いがあるかどうか」を客観的に知りたい人 にとって、
FX取引で非常に役立つテクニカル指標です。
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