貸倒損失とは?要件・仕訳・対策まで会計専門家が解説
企業活動では、売掛金や貸付金などの債権が回収できなくなるリスクがあります。そうしたときに発生するのが「貸倒損失(かしだおれそんしつ)」。ただし、貸倒損失として計上できるかどうかは要件が厳格に定められており、安易な処理は認められません。 本記事では、貸倒損失の意義、税務上の3つの要件、具体的な仕訳例、さらには企業が取るべき予防策について、初心者にも理解できるよう丁寧に解説します。 貸倒損失とは何か 貸倒損失は、売掛金・受取手形・貸付金などの債権が債務者の経営悪化・倒産などによって回収不能になったときに計上する損失です。回収不能と判断できる債権について、帳簿上の債権残高から除外して損益計算上の費用とします。 ただし、税務上その計上を認められるには一定の基準を満たす必要があります。...