修繕引当金・特別修繕引当金とは

修繕引当金・特別修繕引当金とは?仕訳例と経理実務でのポイントをわかりやすく解説

企業の決算整理では、「修繕引当金」や「特別修繕引当金」という勘定科目が登場します。日常の仕訳ではあまり使わないため、経理担当者の中には扱いに迷う方も多いでしょう。この記事では、初心者でも分かるように修繕引当金と特別修繕引当金の違い、仕訳例、計上のポイントを詳しく解説します。 修繕引当金とは 修繕引当金とは、建物や機械などの固定資産を維持するために、将来の修繕費用を見越して計上する費用です。たとえ当期に修繕が行われなくても、修繕が必要な事実は当期に発生していると考え、発生主義に基づき費用として計上します。 借方:修繕引当金繰入(費用) 貸方:修繕引当金(負債) 修繕引当金は主に大規模な工場設備を所有する企業や、定期的に修繕が必要な固定資産を持つ産業で用いられます。負債として貸借対照表に計上され、将来の資金繰りの見通しを立てやすくする役割もあります。   特別修繕引当金とは…
商業手形とは

商業手形とは何か。初心者でも分かる基本と種類、企業実務でのポイント

商取引の現場では、商品を仕入れるたびに毎回現金で支払うとは限りません。特に企業間の取引では「支払サイト」と呼ばれる支払期日が決まっており、代金決済の手段としてよく使われてきたのが商業手形です。この記事では、商業手形の意味、約束手形と為替手形の違い、企業実務で押さえるべきポイントまで、分かりやすく解説していきます。 商業手形とは?分かりやすい基本の定義 商業手形とは、商品やサービスの売買など、実際に成立した商取引の代金を後日支払うために発行される手形のことです。簡単に言うと、「この日までに必ず代金を支払います」という証文のようなもので、企業間での信用取引を円滑にするために使われます。 商業手形は、商品の売買という“原因取引”があることで成立するため、金融取引を目的とした手形とは区別されています。そのため、商取引の延長線上で自然に発生する決済手段として扱われています。 商業手形の種類。約束手形と為替手形の違い 商業手形には、大きく分けて2種類あります。 約束手形(プロミッサリーノート)商品を購入した側(買い手)が、売り手に対して発行する手形。「○月○日に代金を支払います」と買い手自身が約束する形式です。日本の企業実務では圧倒的にこちらが多く使われてきました。 為替手形売り手が買い手に対して「この手形を受け取った人に支払いを行ってください」と指図する形で振り出す手形。買い手が承認すると効力が生まれます。海外取引や金融実務でも使われますが、国内では約束手形ほど一般的ではありません。…
その他有価証券とは

その他有価証券とは?初心者向けにわかりやすく仕訳と評価差額金を解説

「その他有価証券って名前は聞くけど、何が“その他”なの?」と思っている人、けっこう多いんだよね。有価証券にはいくつかの分類があるけど、そのどれにも当てはまらなかったものを受け皿のようにまとめているのが「その他有価証券」。 この記事では、基礎から実務の仕訳、そしてよく検索されているキーワード「その他有価証券 評価差額金」「洗替法」「切放法」までわかりやすく説明していくよ。会計初心者でもスッと理解できるように、事例多めで整理してあるから安心してね。 その他有価証券とは?最初に知っておくべき基本 有価証券は目的に応じて大きく4つに分かれるんだけど、そのうち ・売買目的有価証券・満期保有目的債券・子会社株式・関連会社株式 この3つ以外に入ったものが「その他有価証券」になる。つまり“購入目的はあるけど、売買目的ほど短期じゃなく、満期保有でもなく、支配関係を持つわけでもない”という、実務では非常に多いパターンの有価証券だよ。 該当する代表例はこんな感じ。…
支配力基準とは

支配力基準とは?連結決算の範囲を決める重要ポイントをわかりやすく解説

連結決算を作る企業にとって「どの会社を子会社として連結対象に含めるか」はめちゃくちゃ大事な判断だよね。昔は議決権の割合だけで判断していたけれど、それだと実態を反映できないケースが多い。そこで導入されたのが「支配力基準(実質支配力基準)」という考え方。 この記事では、支配力基準の意味、具体的な判定方法、採用の背景をわかりやすく整理していくよ。 支配力基準とは何か 支配力基準とは、連結財務諸表の対象会社を決めるときに「実際にその会社を支配しているかどうか」で判断する基準のことだよ。 ポイントはここ。 議決権の割合だけでは判断しない 経営にどれくらい影響を与えられるか(実質支配)を重視する つまり、形式ではなく“実態”を見て連結範囲を決めるという考え方だね。…
新設会社とは

新設会社とは何か|会社分割・企業再編で重要な「新設分割」の基本とポイント

企業再編の場面でよく使われる「新設会社(新設分割)」という言葉。会計や法務の専門用語として扱われることが多いけれど、企業の組織再編や事業の効率化を進めるためには欠かせない仕組みなんだよ。 この記事では、新設会社の意味、会社法との関係、企業再編での使われ方、メリットまでを初心者にもわかりやすく解説していく。 新設会社とは 新設会社とは、会社分割において分割会社の事業の全部または一部を承継するために、新しく設立される会社のこと。 会社法では、新設分割は「事業に関する権利義務を包括的に承継する手法」と定義されている。つまり、個別契約を積み上げて事業を移すのではなく、法律の効力でまとめて承継できる便利な制度なんだよ。 なお、新設会社が正式に成立する日(効力発生日)は、新会社の設立登記の申請日とされている。 会社法における新設会社の定義 会社法第763条では、新設会社は「新設分割設立会社」という用語で説明されている。…
事業承継とは

事業承継とは何か|後継者不足時代に知っておきたい基本と進め方

中小企業の経営で避けて通れないテーマが「事業承継」。単なる社長交代の話ではなく、会社の価値そのものを次の世代へつなぐための大きなプロセスだよ。近年は後継者不足から廃業に追い込まれる企業が増えており、事業承継の重要性はますます高まっている。 この記事では、事業承継の基本、実態、進め方までを、初心者にも分かりやすく整理していく。 事業承継とは 事業承継とは、現経営者から後継者へ事業を引き継ぐこと。よく似た言葉に「事業継承」があるけれど、こちらは「単なる経営者交代」ではなく、オーナー経営者が後継者に事業資産を取得させるニュアンスが強い。 事業承継で引き継がれるのは、単なる資産や負債だけじゃない。会社を成り立たせているあらゆる経営資源も含まれる。 ・人材・設備やノウハウ・資金の流れ・取引先や金融機関との関係性・ビジネスモデル・企業理念や文化 これらをまとめて引き継ぐ必要があるため、事業承継には時間も準備も必要なんだよ。 事業承継の現状…
事業分離とは

事業分離とは?仕組み・手法・会計処理を専門家がやさしく解説

企業再編が身近になってきた今、「事業分離」というキーワードは経営者だけでなく経理担当者からも検索される人気ワード。この記事では、事業分離の意味から会計処理まで、初心者でも理解しやすいように整理していくよ。 事業分離とは何か 事業分離とは、会社が持つ事業の一部を、別の会社に移転して切り離すこと。既存の会社に移す場合もあれば、新しく会社を設立してそこに事業を移すケースもある。 似ている言葉に「事業結合」があるけれど、事業結合が「合体」なら、事業分離は「分ける」イメージ。企業再編の中でもよく使われる手法だけど、実は「事業分離」という単体の法律上の制度があるわけではない。実際の手続きは、会社分割や事業譲渡といった具体的な手法を選んで行うことになる。 事業分離で大切なのは「対価」。分離元企業が分離先企業から受け取る対価によって、会計処理が変わるから注意が必要。 事業分離会計の基本 事業分離の会計処理は、めちゃシンプルに言うと次のどちらになるかで決まる。 ・移転した事業への投資が「継続している」・もしくは「精算された」とみなされる…
少数株主とは

少数株主とは 何かをわかりやすく解説する基礎ガイド

会社には多数派だけでなく、経営権を持たない立場で事業を支える少数株主という存在がいます。株式を持っているだけでは経営に口を出せないというイメージを持つ人もいますが、実際は法律でしっかり守られた権利があります。この記事では、少数株主の意味や役割、そして少数株主権のポイントを初心者にもわかりやすく説明します。 少数株主とはどんな存在なのか 少数株主とは、子会社の自己資本のうち、親会社が持つ部分以外を所有している株主のことを指します。一般的には、経営権を握るほどの株式を保有していない株主を意味し、単独株主という言葉とは区別されます。 少数株主は会社法により、株主総会招集請求権、議題提案権、会計帳簿閲覧権、取締役の解任請求など、さまざまな権利が保証されています。これらはまとめて少数株主権と呼ばれ、企業経営が特定株主に偏らないための重要な仕組みです。 少数株主が重視される理由 株式会社では「資本の多い株主ほど意思決定に強い影響を持つ」という資本多数決の考え方が基本です。しかし、多数派の株主が自分たちだけに有利な行動を取ってしまう可能性もあります。 例えば、・役員報酬だけを必要以上に引き上げる・会社の利益よりも自分たちの都合を優先させる・不利な合併や事業譲渡を強行する こうした事態を防ぐために、少数派でも会社運営をチェックできる法律上の仕組みが整えられています。…
セグメント情報とは

セグメント情報とは?初心者にも分かりやすい基礎ガイド

企業が複数の事業を展開すると、全体の数字だけでは収益構造が見えにくくなります。そのため、事業ごとの収益性を把握するために使われるのがセグメント情報です。この記事では、会計初心者でも理解しやすいように、セグメント情報の仕組みと考え方を整理して解説します。 セグメント情報とは何か セグメント情報とは、企業の売上、利益、資産といった財務データを事業単位や地域単位に分けて開示する情報のことです。特に複数事業を持つ企業では、どの事業が利益を生み、どの事業が課題を抱えているかを外部に示す重要な情報になります。 企業全体の財務諸表だけでは分かりにくい個別事業の姿を明確にすることで、投資家や取引先が企業の実態をより正確に把握できるようになります。 セグメント情報が必要とされる理由 一つの財務諸表で全事業をまとめてしまうと、個別事業の成績が埋もれ、判断が難しくなります。例えば、全体で黒字でも、個別に見ると赤字事業が混ざっているケースは珍しくありません。 セグメント情報があれば次のようなことが可能になります。 ・利益を支えている事業の把握・不振事業の早期発見・成長分野への投資判断・将来キャッシュフローの予測精度向上…
時価純資産方式とは

時価純資産方式とは?企業価値評価の基本と簿価純資産方式との違い

企業の買収(M&A)や事業承継の場面では、「この会社はいくらの価値があるのか?」という企業価値評価が重要になります。その評価方法のひとつが、時価純資産方式(じかじゅんしさんほうしき)です。 この記事では、会計の実務でもよく使われる「時価純資産方式」について、初心者の方にもわかりやすく解説します。また、似た考え方である「簿価純資産方式」との違いや、企業価値評価におけるコストアプローチの考え方もあわせて紹介します。 時価純資産方式とは? 時価純資産方式とは、企業価値を資産の時価(=現在の実際の価値)を基に計算する評価方法の一つです。これは、「コストアプローチ」と呼ばれる企業価値算定の考え方に分類されます。 具体的には、次の手順で評価を行います。 企業の貸借対照表(バランスシート)を基に、資産を時価評価に修正 簿外負債(帳簿に載っていない将来負担など)を加味して純資産額を再計算 その結果得られた純資産額を発行済株式数で割ることで、1株あたりの株価を算定…