経費とは

経費とは?個人事業主が知っておくべき必要経費の考え方と具体例

個人事業主として活動するうえで欠かせないのが「経費(けいひ)」の考え方です。経費を正しく理解していないと、本来控除できる費用を見落としてしまい、結果的に税金を多く払うことにもなりかねません。 この記事では、経費の基本的な意味から、経費になるもの・ならないものの具体例まで、初心者にもわかりやすく解説します。 経費とは? 経費とは、事業を行うために直接または間接的にかかった「利益を得るための費用」を指します。たとえば、商品の仕入れ代金、交通費、通信費など、仕事を進める上で必要な支出は経費として扱うことができます。 個人事業主の場合、所得税の計算では「必要経費」として認められた支出は課税対象から控除されます。つまり、経費を正しく計上することで所得税や住民税を軽減できるという大きなメリットがあります。 経費の基本式 個人事業主の所得(=事業所得)は、以下のように計算されます。 事業所得…
減価償却のしくみとは

減価償却のしくみとは?基本から計算方法・仕訳までわかりやすく解説

企業の会計処理で欠かせない「減価償却」。建物や機械、パソコンなどの資産は、時間の経過とともに価値が下がっていくため、その減少分を「費用」として計上する必要があります。本記事では、減価償却の基本的な考え方から、計算方法、仕訳の仕方までを税理士監修のもとでわかりやすく解説します。 減価償却とは? 減価償却とは、資産を取得した際の総額を、使用できる期間(耐用年数)にわたって少しずつ費用として配分していく会計処理です。たとえば、100万円の機械を10年間使う場合、毎年10万円ずつ費用計上するのが「定額法」による減価償却です。 資産は購入した時点で一度に価値を失うわけではありません。実際には数年にわたり収益を生み出すため、その使用期間に応じて費用を分配するのが合理的です。これが減価償却の目的です。 なぜ減価償却が必要なのか 減価償却の目的は「費用と収益の対応関係」を正しく保つことです。もし資産の取得費用を全額その年に計上してしまうと、実際の収益との対応が取れず、正しい利益が算出できません。減価償却を行うことで、資産が生み出す収益と、それに対応する費用を一致させ、期間損益を適正に示すことができます。 また、減価償却を行わないと法人税や所得税の計算に影響が出ます。特に法人の場合、減価償却費として損金算入できる金額は税法で上限が決まっており、償却を怠ると課税所得が増えて税負担が重くなります。 減価償却できる資産・できない資産…
減損損失とは

減損損失とは?計算方法や会計処理、財務諸表への影響をわかりやすく解説

企業が保有する固定資産などは、長期的に収益を生み出すことを前提に取得されます。しかし、経営環境の変化や投資判断の誤りによって、その資産の価値が大きく下がることがあります。こうした場合に行う会計処理が「減損会計」、その際に発生する損失を「減損損失」といいます。 本記事では、減損損失の基本的な考え方から計算方法、財務諸表への影響まで、初心者にもわかりやすく解説します。 減損損失とは 減損損失とは、企業が保有する資産の「投資額を回収できなくなった部分」を示す損失です。たとえば、設備投資を行った工場が想定どおりの利益を生み出せなくなった場合、その資産の価値を下げて損失として計上します。 これは企業の経営実態を財務諸表に正しく反映するために重要な処理です。上場企業や会社法上の大会社では、会計基準により減損会計の適用が義務付けられています。 減損会計の対象となる資産 減損会計の対象は、貸借対照表の「固定資産」に計上されている以下の3区分です。 有形固定資産(例:土地、建物、機械装置など)…
個人事業主とは

個人事業主とは?会社員や法人との違いをわかりやすく解説

個人事業主とは、法人化をせずに個人の名義で事業を行う人のことを指します。デザイナーやライター、プログラマー、飲食店経営者など、いわゆる「フリーランス」と呼ばれる人たちも個人事業主に該当します。 個人事業主は、会社を設立することなく比較的簡単に開業できるため、副業からスタートする人や、独立を目指す人にも人気があります。 個人事業主と会社員・法人との違い 個人事業主と法人(株式会社など)の最大の違いは「責任の範囲」と「税金の扱い」です。 会社(法人)の場合、経営者は「出資した金額を上限に責任を負う」間接有限責任となります。つまり、倒産しても会社の借金を個人がすべて返済する必要はありません。 一方、個人事業主は事業と個人が一体となっているため、借入金や未払いの債務があれば、全額を個人で返済しなければなりません。万が一返済が困難になった場合は、「自己破産」という手続きで債務整理を行うことになります。 個人事業主になるメリット 個人事業主として開業するには、税務署に「開業届」を提出するだけで始められます。設立コストや手続きの簡単さは大きな魅力です。主なメリットは次の通りです。…
会計基準とは

会計基準とは?日本と国際会計基準(IFRS)の違いをわかりやすく解説

企業の財務諸表は「会計基準」に基づいて作成されます。もし会計基準が存在しなければ、企業ごとに異なるルールで会計処理を行うことになり、財務情報の比較ができなくなってしまいます。 この記事では、会計基準とは何か、日本の会計基準の仕組み、そして国際会計基準(IFRS)との関係について、会計初心者にもわかりやすく解説します。 会計基準とは? 会計基準とは、企業が財務諸表(決算書)を作成する際のルールや指針のことです。財務会計の目的は、投資家や取引先など外部の利害関係者に対して、企業の財務状況を正確に伝えること。そのため、会計処理のルールを統一する必要があります。 日本では「会計基準」は法律そのものではありませんが、慣習法(社会的に定着したルール)として法体系の一部を形成する規範とされています。 日本の会計基準の基本構成 日本における会計基準は、主に以下の文書で構成されています。 企業会計原則…
勘定科目とは

勘定科目とは?初心者にもわかる基本と仕訳で使える一覧を解説

企業の会計処理や個人事業主の経理を行ううえで欠かせないのが「勘定科目(かんじょうかもく)」です。この記事では、勘定科目の基本から、実務でよく使われる主な勘定科目の一覧、設定時の注意点までをわかりやすく解説します。 勘定科目とは? 勘定科目とは、会社や個人が行う「取引の内容」を整理・分類するための“見出し”のようなものです。たとえば、「現金で商品を仕入れた」場合、現金を減らす「現金」と、仕入れた商品を記録する「仕入」という2つの勘定科目を使って仕訳します。 勘定科目を使うことで、帳簿が整い、企業の財務状況を正確に把握することができます。 勘定科目と表示科目の違い よく混同されるのが「表示科目」との違いです。表示科目は、決算書など外部に報告するために固定化された項目を指します。一方で、勘定科目は社内での会計管理や分析に使うもので、企業ごとに自由に設定が可能です。 勘定科目が必要な理由 勘定科目は、日々の取引を正しく記録(仕訳)するために不可欠です。仕訳帳や総勘定元帳に取引を記録し、最終的に損益計算書や貸借対照表といった財務諸表を作成する際の基礎データとなります。…
企業会計とは

企業会計とは?財務会計・管理会計・税務会計の違いをわかりやすく解説

企業会計とは、企業が行う会計活動のうち「営利を目的とする事業体」に適用される会計手続きの総称です。企業会計の目的は、企業活動を数値で明らかにし、経営判断や外部への情報提供に役立てることにあります。 企業会計の3つの種類とは? 企業会計はその目的に応じて、次の3つに分類されます。 財務会計(外部向け会計) 管理会計(内部向け会計) 税務会計(課税計算のための会計) それぞれの特徴と役割をわかりやすく見ていきましょう。 財務会計とは:外部への情報開示を目的とする会計…
給与所得とは

給与所得とは?計算方法・控除額・確定申告の必要性をわかりやすく解説

給与所得とは、会社員やアルバイト、パートなどが勤務先から受け取る「給与・賞与(ボーナス)・手当」などの所得を指します。所得税法上、最も多くの人が該当するのがこの「給与所得」であり、所得税や住民税の計算の基礎となる重要な概念です。 この記事では、給与所得の意味から、給与所得控除の仕組み、計算方法、そして確定申告が必要になるケースまでを、会計の専門家がわかりやすく解説します。 給与所得とは?基本の考え方 給与所得とは、勤務先から支払われる報酬(給与・賞与など)から、所得税法で定められた「給与所得控除」を差し引いた後の金額を指します。 会社員やパートタイマー、アルバイトなどの給与所得者は、事業所得者のように「必要経費」を自由に計上することはできません。その代わり、給与所得控除という「みなし経費」が自動的に適用される仕組みになっています。 給与所得の計算式 給与所得の金額は、以下の計算式で求められます。 給与所得…
減資とは

減資とは?有償減資・無償減資の違いとメリット・デメリットをわかりやすく解説

企業の経営ニュースなどで「減資を実施」という言葉を耳にすることがあります。一見「会社の経営が悪化しているのでは?」と思われがちですが、実は経営改善や節税のための前向きな手段として減資が行われることも多いのです。 この記事では、会計の専門家が「減資とは何か」から「有償減資・無償減資の違い」「それぞれのメリット・デメリット」まで、初心者にもわかりやすく解説します。 🔹減資とは?意味と基本的な仕組み 減資(げんし)とは、会社の「資本金」を減らす手続きのことをいいます。資本金とは、株主から出資された会社の基礎資金。これを減らすというのは、「会社の規模を小さくする」という意味ではなく、財務内容を整理したり、節税を目的にすることが主な理由です。 減資の主な目的は次の3つです: 欠損金(累積赤字)の補填による経営の立て直し 株主への資金払い戻し(配当) 資本金を減らすことでの節税対策…
控除とは

控除とは?種類一覧と仕組みをわかりやすく解説!

「控除(こうじょ)」という言葉、確定申告や年末調整の時期になるとよく耳にしますよね。でも「結局、控除って何?」「どんな種類があるの?」と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、税金の基礎知識として知っておきたい「控除」の意味と種類を、初心者にもわかりやすく解説します。 ✅ 控除とは?基本の考え方 控除とは、税金を計算する前に所得などから一定の金額を差し引くことを指します。この差し引かれる金額を「控除額」といい、控除が多いほど課税される所得(課税所得)が少なくなり、結果的に税金が安くなる仕組みです。 たとえば、年収400万円の人が各種控除で50万円分を差し引けた場合、税金は「400万円−50万円=350万円」をもとに計算されます。つまり、控除は節税につながる大切な制度なのです。 💡 控除の主な種類一覧(15項目)…