CIPS製造業指数（シーアイピーエス製造業指数）とは、イギリスの製造業の景気動向を示す経済指標です。
英購買部協会である CIPS（The Chartered Institute of Purchasing & Supply） が、毎月月初に公表しています。
英国経済の先行きを判断する材料として、FX市場でも注目度の高い指標です。
CIPS製造業指数の仕組み
この指数は、
製造業の購買担当者へのアンケート調査をもとに作成されます。
調査内容には、
新規受注、生産、雇用、仕入れ価格などが含まれており、
現場の実感に近い景気判断が反映されやすいのが特徴です。
数値の見方と意味
CIPS製造業指数では、
50 が景気判断の分かれ目となります。
・指数が 50を上回る → 製造業の景気が拡大
・指数が 50を下回る → 製造業の景気が後退
例えば、
市場予想が48のところ、実際の結果が52だった場合、
ポンドが買われやすくなる傾向があります。
FX取引でCIPS製造業指数が重要な理由
CIPS製造業指数は、
イギリス経済の先行指標として位置づけられています。
この指標の結果は、
・英中央銀行（BOE）の金融政策
・利上げ・利下げ観測
に影響を与える可能性があるためです。
特に、
ポンド円（GBP/JPY）
ポンドドル（GBP/USD）
といった通貨ペアでは、発表直後に値動きが大きくなることがあります。
具体的な取引シーンのイメージ
発表前に市場が
「英国景気は弱い」と見ている場合でも、
CIPS製造業指数が予想を大きく上回ると、
短時間でポンドが急騰することがあります。
逆に、
予想より大幅に悪化した場合は、
ポンド売りが一気に進むこともあります。
そのため、
指標発表時はスプレッド拡大や急変動に注意が必要です。
FX初心者が注意すべきポイント
CIPS製造業指数は影響力の大きい指標ですが、
単体ですべてを判断するのは危険です。
・他の経済指標との整合性
・市場予想との差
・同時期の金融政策発言
これらを総合的に見ることが重要です。
特に初心者は、
指標発表直後の飛び乗り取引を避け、
落ち着いた値動きを確認してから判断するのが無難です。
まとめ｜CIPS製造業指数はポンド相場の方向性を読む鍵
CIPS製造業指数は、イギリス製造業の景気見通しを示す重要な経済指標です。
50を基準に拡大・後退を判断でき、FX市場でも高い注目を集めています。
仕組みと影響を理解しておくことで、ポンド関連通貨ペアの分析精度を高めることができます。
こちらもご覧ください
