FX取引では、「利益は伸ばしたいが、損失は最小限に抑えたい」というのが多くのトレーダーの本音です。
そんなときに役立つ注文方法が、OCO注文(オーシーオー注文)です。
OCO注文を正しく使えば、チャートを常に見ていなくても、利益確定と損切りを同時に管理することができます。
この記事では、OCO注文の基本的な仕組みから、具体的な使い方、注意点までをFX初心者向けにわかりやすく解説します。
OCO注文の基本的な仕組み
OCO注文とは、2つの異なる注文を同時に出し、どちらか一方が成立した時点でもう一方が自動的にキャンセルされる注文方法です。
OCOは「One Cancels Others」の略で、日本のFX会社でも広く採用されています。
代表的な組み合わせは次のとおりです。
・利益確定の指値注文
・損切りの逆指値注文
この2つをセットで出せるのが、OCO注文の大きな特徴です。
OCO注文はどんな場面で使われる?
保有中のポジション管理
たとえば、ドル円(USD/JPY)を150.00円で買いポジションを保有している場合、
・152.00円になったら利益確定
・149.00円になったら損切り
という2つの注文をOCOで設定できます。
どちらか一方が成立すれば、もう一方は自動でキャンセルされるため、注文の出し忘れやミスを防げます。
新規エントリー時のOCO注文
OCO注文は、新規注文にも活用可能です。
例えば、レンジ相場で
・上に抜けたら買い
・下に抜けたら売り
という戦略を考えている場合、
・上方向への買い逆指値
・下方向への売り逆指値
をOCOで同時に出すことで、どちらか一方の動きだけに対応できます。
FX初心者にOCO注文がおすすめな理由
OCO注文は、特にFX初心者に向いている注文方法です。
・感情に左右されにくい
・損切りを後回しにしにくい
・リスク管理を自動化できる
FXでは、含み損が出ると損切りをためらってしまうケースが多くあります。
OCO注文を使えば、事前に決めたルール通りの取引を実行しやすくなります。
OCO注文を使う際の注意点とリスク
便利なOCO注文ですが、いくつか注意点もあります。
・相場の急変時にスリッページが発生する可能性
・指標発表時は想定価格で約定しないことがある
・FX会社ごとに注文ルールが異なる
特に重要な経済指標発表前後では、想定より不利な価格で約定する場合があります。
そのため、注文を出したら放置ではなく、相場環境の確認も大切です。
OCO注文と他の注文方法との違い
・IFD注文:新規注文と決済注文をセット
・IFO注文:IFD+OCOを組み合わせた注文
・OCO注文:2つの注文のどちらか一方を成立させる
取引スタイルによって、これらを使い分けることが重要です。
まとめ|OCO注文はFXのリスク管理に欠かせない注文方法
OCO注文は、利益確定と損切りを同時に管理できる、非常に実用的な注文方法です。
FX初心者でも使いやすく、感情的な判断を減らし、計画的な取引をサポートしてくれます。
ただし、どんな注文方法でもリスクがゼロになるわけではありません。
相場状況やレバレッジ、証拠金管理を意識しながら、OCO注文を上手に活用していきましょう。
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