「配当可能限度額(または配当可能利益)」は、株式会社が株主に配当を行う際に必ず確認すべき重要な概念です。会社法により、企業は一定の範囲で自由に配当を行うことができますが、その上限額として定められているのが「配当可能限度額」です。 この記事では、配当可能限度額の意味、計算方法、実務での注意点を、専門家がわかりやすく解説します。 配当可能限度額とは(基本の考え方) 配当可能限度額とは、株主に分配できる剰余金の上限額のことです。会社法により、株主総会の決議を経れば、企業は事業年度中に何度でも剰余金の配当を行うことが認められています(会社法453条・454条)。 通常、配当は会社が利益を計上した場合に行われるものですが、当期が赤字であっても、資本の健全性を損なわない範囲なら配当は可能とされています。 しかし、無制限に配当を行えるわけではありません。企業の財務状況を悪化させないため、会社法は明確に配当の上限を設定しています。その上限を算定するルールが、配当可能限度額です。 配当可能限度額に期中の損益が含まれない理由 配当可能限度額の算定にあたり、期中(決算日以降~配当決定日まで)に発生した損益は自動的に加味されません。…