借入金とは

借入金とは?勘定科目の意味・種類・仕訳方法をわかりやすく解説

企業が事業を続けるうえで、設備投資や運転資金の確保のために外部から資金を調達することは少なくありません。その代表的な方法が「借入金」です。この記事では、借入金の基本的な意味から種類、仕訳方法、そして経営上のメリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。 借入金とはどんな勘定科目? 借入金とは、金融機関や取引先など外部からお金を借りた際に発生する債務を指します。貸借対照表上では「負債の部」に計上され、返済までの間は企業の義務として残ります。 融資を受けた場合、資産である「普通預金」と、負債である「借入金」の両方が増加します。返済時には元本と利息を分けて処理し、利息部分は「支払利息」として営業外費用に計上します。 借入金の主な種類 1. 証書貸付 金銭消費貸借契約証書を交わして融資を受ける方法で、最も一般的な借入形態です。…
券面額説とは

券面額説とは?わかりやすく解説|時価評価説との違いと会計上の扱い

企業会計や会社法における「券面額説(けんめんがくせつ)」という考え方は、特に債権を現物出資する場面やDES(デット・エクイティ・スワップ)に関係して登場します。一見専門的な用語ですが、企業の資本取引や債務処理を理解するうえで非常に重要な考え方です。この記事では、券面額説の意味や背景、時価評価説との違い、実務上のポイントをわかりやすく解説します。 券面額説とは 券面額説とは、債権などの借入金額を評価せず、券面上の金額(額面金額)をそのまま発行価額とみなす考え方を指します。つまり、債権の市場価値や時価を考慮せず、「契約上の金額」を基準に処理するというものです。 この説では、会社が負っている債務を評価替えしないため、資本金や出資額を計算する際にも券面金額がそのまま採用されます。 券面額説と時価評価説の違い 券面額説に対して、時価評価説という考え方もあります。時価評価説は、債権や借入金を「現在の市場価値」に基づいて評価する立場です。この違いにより、同じ取引でも資産や資本の金額が異なってくることがあります。 券面額説:契約上の金額(額面)で評価する 時価評価説:市場価値(時価)で評価する…
建設仮勘定とは

建設仮勘定とは?仕訳・減価償却・消費税の処理までわかりやすく解説

企業が新しい建物や設備を建設する際、工事中に発生する支出はどのように会計処理すれば良いのでしょうか?完成していない資産をそのまま「固定資産」に計上してしまうと、正確な資産価値がわからなくなる可能性があります。そこで登場するのが「建設仮勘定(けんせつかりかんじょう)」です。本記事では、その仕組みから仕訳方法、税務上の扱いまでわかりやすく解説します。 建設仮勘定とは 建設仮勘定とは、企業が固定資産を建設中または製作中の段階で、その支出を一時的に記録しておくための勘定科目です。建物や機械などが完成して引き渡しを受けた段階で、建設仮勘定から「建物」や「機械装置」などの有形固定資産に振り替え、減価償却を開始します。 工事中の資産はまだ事業の用に供されていないため、会計上は「仮の資産」として処理します。これにより、工事費用を明確に管理し、資産の取得原価を正確に把握することができます。 建設仮勘定と固定資産の関係 建設仮勘定は、完成前の支出を管理するための一時的な科目であり、工事が完了して引き渡しを受けた時点で固定資産に振り替えます。例えば、自社オフィスを建設している場合、工事中の支出はすべて建設仮勘定に計上し、完成時に「建物」勘定へ振り替えることになります。 建設仮勘定の仕訳方法(具体例付き) 手付金の支払い時…
会計ビッグバンとは

会計ビッグバンとは?日本の会計制度を変えた大改革

1990年代後半、日本では「会計ビッグバン」と呼ばれる大規模な会計制度改革が始まりました。 これは、グローバル化が急速に進む中で、日本の会計基準を国際的なルールに近づけることを目的とした改革です。 海外企業との取引や国際市場での資金調達をスムーズに行うため、世界共通の会計基準に合わせた透明性の高い財務情報が求められるようになったのです。 会計ビッグバンの背景と目的 1990年代、日本企業の多くが海外進出を進めていました。 しかし、当時の日本の会計制度は国内向けに設計されており、外国の投資家や取引先には理解しにくいものでした。 その結果、日本企業の国際的な信用力を高めるために、会計制度の見直しが必要とされたのです。 この流れの中で導入されたのが会計ビッグバンでした。国際会計基準委員会(IASC)が1970年代に策定した国際会計基準を参考に、日本の会計制度を国際基準へと近づける取り組みが本格化しました。…
企業集団とは

企業集団とは?六大企業集団の歴史や特徴、現代のホールディングカンパニーとの違いを解説

企業集団(きぎょうしゅうだん)とは、株式の持ち合いや取引、資金関係などを通じて密接なつながりを持つ企業の集合体のことです。一見すると財閥と似ていますが、企業集団はより緩やかな関係で形成されており、近年では持株会社(ホールディングカンパニー)によって支配構造が再び強化されつつあります。この記事では、企業集団の意味、歴史的背景、六大企業集団の特徴、そしてサプライチェーンとしての側面について詳しく解説します。 企業集団の基本的な考え方 企業集団とは、事業提携や株式相互持合、融資関係などで緊密な関係を持つ企業群を指します。個々の企業が完全に上下関係にある「企業グループ(親会社・子会社関係)」とは異なり、企業集団では横のつながりが重視されるのが特徴です。 たとえば、大企業同士が業界を越えて出資関係を結んだり、銀行を中心に取引企業が結束する形が典型です。これにより、企業同士は資金面・取引面・経営戦略面などで強い連携を持つことになります。 六大企業集団とは?日本経済を支えた巨大ネットワーク かつて日本には、「六大企業集団」と呼ばれる大規模な企業連携グループが存在しました。それは以下の6つです: 三井グループ 三菱グループ…
個別財務諸表とは

個別財務諸表とは?連結財務諸表との違いや包括利益の必要性をわかりやすく解説

企業会計において欠かせないのが「財務諸表」です。 その中でも「個別財務諸表」は、企業単体の経営状況を把握するうえで基本となる資料です。 この記事では、個別財務諸表の意味や連結財務諸表との違い、作成時の注意点、そして包括利益の表示が必要かどうかを専門家の視点から詳しく解説します。 個別財務諸表とは 個別財務諸表とは、1つの企業単体の財務状況や経営成績を示すために作成される決算書類です。金融商品取引法や会社法などに基づき作成され、主に以下の書類で構成されます。 貸借対照表損益計算書キャッシュ・フロー計算書株主資本等変動計算書附属明細書 一般的に「財務諸表」と呼ばれるものはこの個別財務諸表を指します。グループ企業に属さない中小企業などでは、この個別財務諸表のみを作成して決算を行うのが一般的です。 個別財務諸表と連結財務諸表の違い…
逆取得とは

逆取得とは?意味・会計処理・具体例までわかりやすく解説

企業の合併や再編では「吸収合併」「株式交換」など、さまざまな形があります。その中でも少し特殊なのが「逆取得(ぎゃくしゅとく)」です。一見すると小さな会社が大きな会社を“取得したように見える”このケースは、会計処理上も注意が必要な取引形態です。 逆取得とは 逆取得とは、吸収合併などの企業再編において、法律上の存続会社が消滅会社の株主に株式を交付した結果、消滅会社の株主が存続会社の議決権の過半数を握るようになった場合を指します。つまり、法律上はA社がB社を吸収合併したように見えても、実際にはB社の株主がA社を支配するようになる状況です。 一般的な企業結合(通常の取得)では、存続会社が支配権を持ちますが、逆取得ではその関係が「逆転」します。そのため「逆取得(reverse acquisition)」や「逆さ合併」と呼ばれることがあります。 逆取得の仕組みと考え方 逆取得は、見かけ上の企業関係と実質的な支配関係が入れ替わる点に特徴があります。たとえば、業績や事業規模では大きいが非上場の会社が、上場している小規模会社を形式上「存続会社」として吸収合併するケースが挙げられます。 この場合、非上場会社(法的には消滅会社)が実質的に支配権を持つことになります。つまり、「法的には消滅会社が実質上の存続会社になる」状態です。…
合弁会社とは

合弁会社とは?設立のメリット・出資比率の決め方・成功事例までわかりやすく解説

企業が新しい市場へ進出したり、大規模な事業を展開したりする際に、「合弁会社(ジョイントベンチャー)」という形態が注目を集めています。複数の企業が協力して新たな価値を生み出すこの仕組みは、成長戦略の一つとして非常に有効です。本記事では、合弁会社の基本から設立手順、出資比率の考え方、そして成功事例まで、わかりやすく解説します。 合弁会社(ジョイントベンチャー)とは 合弁会社とは、複数の企業が互いの経営資源を持ち寄り、共同で事業を運営するために設立する会社のことです。英語では「Joint Venture(ジョイントベンチャー)」と呼ばれ、単なる業務提携とは異なり、新たな法人格を持つ点が特徴です。各企業が出資金を分担し、共同で経営や意思決定を行うため、より強固なパートナーシップが築かれます。 合弁会社と他の会社形態との違い 株式会社との違い 株式会社は資金調達のために株式を発行する法人形態ですが、合弁会社は「複数企業による共同事業体」を意味します。多くの合弁会社は株式会社の形態を採用していますが、事業目的によっては合同会社とするケースもあります。 合同会社との違い…
会計方針とは

会計方針とは?意味・例・変更時の注意点をわかりやすく解説!

企業の財務諸表を読み解くときに、必ず目にするのが「会計方針(かいけいほうしん)」という言葉。実はこの「会計方針」は、企業の利益額や財務状況の見え方を大きく左右する、とても重要な要素です。この記事では、会計実務のプロの視点から「会計方針とは何か」「どんな種類があるのか」「変更する際のルール」までを、初心者にもわかりやすく解説します。 🔹 会計方針とは? 会計方針とは、財務諸表を作成する際に企業が採用する会計処理の原則や手続きのことをいいます。(出典:過年度遡及会計基準第4項(1)) 例えば、同じ「棚卸資産(在庫)」でも、 「先入先出法」で評価するか 「移動平均法」で評価するかによって、期末の利益額が変わってくる場合があります。 そのため、財務諸表を利用する投資家や金融機関などの関係者が「どの方法で計算されているのか」を理解できるように、重要な会計方針は注記(財務諸表の脚注)で開示する必要があります。…
偶発債務とは

偶発債務とは?意味・仕訳例・会計処理までわかりやすく解説

企業会計では「まだ発生していないけれど、将来発生するかもしれない債務」が存在します。それが 「偶発債務(ぐうはつさいむ)」 です。 本記事では、偶発債務の意味から、仕訳のやり方、引当金との違い、会計基準における注記のルールまでを、実務経験のある会計専門家がわかりやすく解説します。 🔍 偶発債務とは?簡単に言うと… 偶発債務とは、まだ現実には発生していないが、将来一定の条件が成立したときに発生する可能性がある債務のことです。 たとえば、…