後発事象とは

後発事象とは?修正・開示の違いと監査でのポイント

決算を終えてホッと一息…と思った矢先に、企業の財務に大きな影響を与える出来事が発生することがあります。たとえば、主要取引先の倒産や自然災害による損害など。 こうした「決算日以降」に発生した事象をどう会計処理すべきか――それが今回のテーマ「後発事象(こうはつじしょう)」です。 本記事では、企業会計における後発事象の定義から、修正・開示の違い、監査での取り扱いまで、実務的な観点からわかりやすく解説します。 🔍 後発事象とは?基本の定義を理解しよう 「後発事象」とは、決算日後に発生した、会社の財政状態や経営成績、キャッシュ・フローに影響を与える会計事象のことです。 つまり、決算が終わった後でも、企業の状況を大きく変えるような出来事が起きた場合には、それを無視せず、必要に応じて財務諸表に反映または注記しなければなりません。 📘参考:企業会計原則注解1-3では「損益計算書および貸借対照表を作成する日までに発生した重要な後発事象を注記する」と定められています。…
関連当事者とは

「関連当事者」とは?会計処理・開示義務を初心者向けにやさしく解説

こんにちは。5年以上にわたって企業会計・個人事業主の会計処理・税務申告に携わってきた会計専門家として、また「検索で見つかりやすい記事」を書くウェブライターとして、本日は「関連当事者」について、初心者の方にもわかりやすく丁寧に整理してお伝えいたします。 企業の取引先や役員関係の整理、そして財務諸表の開示義務など、知っておくと安心なポイントを具体例付きで解説します。まずはこのキーワードを押さえておきましょう: 関連当事者の範囲 関連当事者取引とは何か 開示が必要な取引・開示不要な取引 実務で注意すべき点 それでは順に見ていきましょう。 1.関連当事者とは…
逆粉飾決算とは

逆粉飾決算とは?目的・手口・リスクをわかりやすく解説

企業の決算において「粉飾決算」という言葉はよく耳にしますが、その逆の行為「逆粉飾決算」についてご存じでしょうか?実は逆粉飾決算も、一般的な粉飾決算と同様に**不正会計(不正経理)**として重大な法的リスクを伴う行為です。 この記事では、逆粉飾決算の意味・目的・典型的な手口、そして発覚した場合の影響について、専門家の視点からわかりやすく解説します。 逆粉飾決算とは? 逆粉飾決算(ぎゃくふんしょくけっさん)とは、企業が意図的に利益を小さく見せるように決算書を操作する行為を指します。 通常の粉飾決算は「利益を大きく見せる」ことで、企業の業績を良く見せたり、株価を上げたりする目的で行われます。一方、逆粉飾決算はその逆で、「利益を少なく見せる」「財務状態を悪く見せる」ために行われるものです。 逆粉飾決算が行われる主な目的 逆粉飾決算が行われる背景には、以下のような意図があります。 税金を減らしたい:利益を少なく見せることで、法人税の課税額を下げる。…
合併とは

合併とは?吸収合併・新設合併の違いや会社法上の仕組みをわかりやすく解説

企業再編の中でも最もポピュラーな手法のひとつが「合併」です。ニュースなどで「A社とB社が合併」「グループ再編の一環として吸収合併を実施」といった表現を見かけることも多いでしょう。 しかし実際には、「合併とは何を指すのか」「吸収合併と新設合併の違いは?」「合併でお金を交付できる?」といった疑問を持つ方も少なくありません。 この記事では、日本の会計と会社法の専門家の立場から、合併の基本的な仕組みと種類、さらに最近注目されている現金対価合併まで、初心者にもわかりやすく解説します。 合併とは?その基本的な意味 合併とは、複数の会社が一つの会社に統合されることをいいます。会社だけでなく、地方自治体や一般社団法人などの団体でも「合併」という言葉は使われますが、ここでは企業(特に株式会社)の合併について説明します。 合併は、単なる「提携」や「業務委託」とは異なり、組織・資金・株式・株主・従業員などのすべてが統合されるという特徴があります。つまり、複数の企業が一体となって新たな会社体制を築く「完全統合」の仕組みです。 合併の種類:吸収合併と新設合併 会社法における合併は、大きく分けて次の2種類があります。…
共同事業とは

共同事業とは?税務上の「適格組織再編」との関係をわかりやすく解説

企業間の協力関係や業務提携が多様化する中で、「共同事業」という言葉を耳にする機会が増えています。しかし、「共同事業とは具体的にどのような形態なのか」「税務上どのような取り扱いになるのか」については、実務で混乱しやすいポイントでもあります。 この記事では、日本の会計・税務の専門家の視点から、共同事業の基本的な考え方と、適格組織再編との関係、税務上の注意点を初心者にもわかりやすく解説します。 共同事業とは? 共同事業とは、複数の会社(法人や個人事業主など)が共同で事業を行う形態を指します。たとえば、新製品の開発を共同で行うために複数社が出資したり、販売・物流などの一部機能を共同運営するケースなどが典型です。 特に、企業再編(合併・分割・株式交換など)を通じて共同事業を行う場合、一定の条件を満たすと「適格組織再編」として課税の繰延が認められることがあります。これは、税務上の大きなメリットとなるため、企業再編を行う際の重要な判断基準になります。 適格組織再編における「共同事業」の定義 税法上、「共同事業」と認められるためには、いくつかの判定要件を満たす必要があります。以下では、その代表的な5つの要件をわかりやすく整理します。 1.…
企業再編とは

企業再編とは?種類と目的をわかりやすく解説

企業再編(きぎょうさいへん)とは、企業が効率的な経営体制の構築や事業の成長・再構築を目的に、自社またはグループ会社の事業・組織を再編成することをいいます。「企業組織再編」とも呼ばれ、M&A(合併・買収)や事業譲渡、会社分割などのさまざまな形で行われます。 2005年に施行された会社法により、企業再編の制度は大きく見直され、手続きの柔軟化や多様な再編スキームの活用が可能になりました。現在では、大企業だけでなく中小企業においても、事業承継や経営効率化の手段として企業再編が一般的になっています。 企業再編の主な種類 企業再編には、組織変更、合併、会社分割、株式交換・株式移転、事業譲渡といった複数の方法があります。それぞれの特徴を簡単に説明します。 組織変更 株式会社が合同会社(LLC)・合名会社・合資会社といった「持分会社」に形態を変更すること、またはその逆をいいます。会社形態を変えることで、意思決定の柔軟性を高めたり、税務上のメリットを得たりできます。株式会社では株主全員の同意、持分会社では社員全員の同意が必要です。 吸収合併・新設合併 吸収合併は、消滅する会社の権利義務を存続会社に引き継がせる手法です。一方、新設合併は、新たに設立した会社が合併によって消滅した会社の権利義務を承継します。…
会社分割とは

会社分割とは?わかりやすく解説

企業の成長戦略や事業再編を進める上で欠かせないのが「会社分割」です。会社分割は、一部の事業を切り出して新会社に引き継ぐ、あるいは他社に承継させるという、会社法上の重要な組織再編手法の一つです。 この記事では、会計と法務の両面に精通した専門家の視点から、「会社分割とは何か」「吸収分割と新設分割の違い」「具体的な手続きの流れ」までをわかりやすく解説します。 🔹 会社分割とは? 会社分割(かいしゃぶんかつ)とは、会社が自社の事業の全部または一部を分割し、その事業を新設会社または既存の他の会社に承継させる手続きのことです。 会社分割は、主に次の2種類に分類されます。 分類 内容…
株式公開支援とは

株式公開支援(IPO支援)とは?上場までの流れと準備のポイントを専門家が解説

企業が「株式上場(IPO)」を目指す際に欠かせないのが、株式公開支援(IPO支援)です。しかし、「どんな支援を受けられるの?」「どんな準備が必要なの?」という疑問を持つ経営者や担当者も多いのではないでしょうか。 この記事では、会計の専門家が株式公開支援の内容や上場までの流れ、メリットと注意点をわかりやすく解説します。IPOを検討している企業にとって、実務的なロードマップとなる内容です。 🔹 株式公開支援とは? 株式公開支援(かぶしきこうかんしえん)とは、未上場企業が証券取引所に株式を上場(IPO:Initial Public Offering)するために、銀行・監査法人・公認会計士事務所・証券会社・IPOコンサルタントなどの専門家が行う支援・指導業務のことです。 上場とは、会社の株式を証券市場で自由に売買できるようにすること。そのためには、東京証券取引所やジャスダックなどの定める上場基準を満たす必要があります。…
株式交換とは

株式交換とは?しくみ・メリットをわかりやすく解説

企業の合併・買収(M&A)やグループ再編のニュースでよく聞く「株式交換」。難しそうな言葉ですが、実は会社の「親子関係」を作るときによく使われる、基本的な企業再編の手法です。この記事では、株式交換の意味・しくみ・メリットを初心者にもわかりやすく解説します。 🔹 株式交換とは? 株式交換(かぶしきこうかん)とは、ある株式会社が他の会社(株式会社または合同会社)の株式をすべて取得し、その会社を完全子会社にする手続きのことです。このとき、株式を取得する側の会社を「完全親会社」、株式を譲渡される側を「完全子会社」と呼びます。 例えば、A社がB社の全株式を取得してB社を自社グループに取り込む場合、A社が親会社、B社が子会社になります。このように、株式を交換することで会社グループを形成する仕組みが「株式交換」です。 🔹 株式交換のしくみを図でイメージ たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。…
株式交換制度とは

株式交換制度とは?仕組み・税務・メリットを初心者向けに解説

企業の買収や再編で登場する「株式交換制度」。名前だけではイメージしにくいですが、企業再編のスピード化や効率化に役立つ手法として、日本の会社法に定められています。 この記事では、株式交換制度の基本、手続きの流れ、税務上のポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。 株式交換制度とは? 株式交換制度とは、買収会社と被買収会社の株式を交換することで、被買収会社が完全子会社となる企業再編手法です。 具体的には次のような流れです。 買収会社(親会社候補)が株式交換契約を締結 被買収会社(子会社候補)の発行済株式をすべて取得 被買収会社は完全子会社化…