オーソリゼーション(オーソリ)とは、クレジットカードの有効性を確認し、利用枠を確保するための「与信取得」処理です。
カード決済が安全に行えるようにする重要な仕組みで、ネット決済・店舗決済のどちらでも使われています。
この記事では、オーソリの意味・流れ・エラー時の対策までわかりやすく解説します。
オーソリゼーション(オーソリ)とは?基本の意味をやさしく解説
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読み方:おーそりぜーしょん/オーソリ
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英語:Authorization
オーソリゼーションとは、
カードの有効性チェックと、利用限度額の枠取り(与信枠確保)をオンライン通信で行う仕組み
のことです。
クレジットカード決済は「即時にお金が動く」わけではなく、
まずこの“オーソリ”によって 「このカードは有効で、指定金額を確保できます」 とカード会社(イシュア)が確認します。
このオーソリの結果により、決済が成立するかどうかが決まります。
オーソリの流れを簡単に説明(ネット・店舗共通)
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利用者がカード情報を入力または端末に挿入・タップする
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加盟店(店舗)→決済代行会社→カード会社(イシュア)へ通信
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カード会社が以下をチェック:
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カードが有効か
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利用限度額に余裕があるか
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不正利用の可能性がないか
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結果を返す(承認 or 否認)
「オーソリ可」「オーソリ不可」とは?
✔ オーソリ可(承認)
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承認番号(オーソリ番号)が返ってくる状態
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決済を続行して問題ないという意味
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例:S001、123456 などの承認番号
✔ オーソリ不可(否認)
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エラーコードが返ってくる状態
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決済を進めることができない
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例:51(限度額不足)、14(カード番号エラー)など
オーソリ不可が発生する主な理由
① 利用限度額の不足(エラーコード:51)
最も多い原因。
利用者の枠が足りないため承認できません。
② カード情報の誤入力(14 / 54)
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カード番号のミス
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有効期限切れ
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セキュリティコード間違い
③ カードの利用制限(62など)
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海外利用が制限されている
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不正防止のためカード会社がブロック
④ 不正利用の疑い(05など)
不正検知システムがブロックするケース。
⑤ オンライン通信エラー(91 など)
通信障害やサーバーエラーによる一時的な否認。
実店舗・ECでのオーソリの違い
● 実店舗(POS端末)
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ICカードやコンタクトレス決済は即時通信でオーソリ
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通信が不安定な場合、オフライン承認になることも
● ECサイト(オンライン決済)
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常にオンラインでオーソリ
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不正検知システム(3Dセキュア2.0など)が併用されることが多い
ECでは不正利用のリスクが高いため、特にオーソリの役割が重要です。
オーソリと売上確定(キャプチャ)の違い
クレジットカード決済は以下の2段階で処理されます。
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オーソリ(与信枠を仮押さえ)
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売上確定(キャプチャ/売上処理)で請求を確定
ECでは「発送時にキャプチャする」など、数日間タイムラグがあることも多く、オーソリと売上確定は別処理になります。
オーソリエラーが出た時の加盟店側の対応方法
① 別のカードで支払いを案内する
最もシンプルで成功率が高い方法。
② 限度枠が不足している可能性を案内
利用者が枠の回復を待つか、他の決済手段を利用するケースが多い。
③ 決済代行会社にエラーコードの内容を確認する
エラーコードには具体的な原因があるため確認が重要。
④ オーソリ再試行(※やりすぎ注意)
通信エラーの場合は再試行で通ることあり。
ただし連続トライは不正疑いにつながるため避ける。
まとめ:オーソリはカード決済の“入口”となる重要な仕組み
オーソリゼーション(オーソリ)は、
カードが有効かどうかを確認し、利用限度枠を押さえるための重要な与信処理です。
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オーソリ可:承認番号が返ってきた状態
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オーソリ不可:エラーコードが返ってきた状態
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EC・実店舗どちらにも必須
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不正防止にも大きく貢献
正しく理解しておくことで、決済トラブルの原因を素早く見つけ、適切な対応ができるようになります。
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