フロアリミットとは

フロアリミットとは?クレジットカード決済で使われる基準金額を専門家がわかりやすく解説

クレジットカードで支払いをするとき、店舗側が「カード会社に承認を取るべきかどうか」を判断するための基準があることをご存じでしょうか。その基準が「フロアリミット」です。

カード利用に関する安全性や加盟店の運用に深くかかわる重要な仕組みなので、カード初心者の方にもわかりやすく解説します。

フロアリミットとは何か

フロアリミットとは、クレジットカードの売上処理において、一定金額以上の利用があった場合に、加盟店がカード会社へ承認(オーソリ)を取らなければならない基準金額のことです。

簡単に言えば、「この金額以上ならカード会社へ照会してください」というラインのことです。

昔は通信環境が限られていたため、すべての取引で承認を取るのが難しく、一定の金額までは加盟店判断で決済を完了できるようにしていました。この仕組みが現在のフロアリミットの原型となっています。

なぜフロアリミットが必要なのか

フロアリミットが存在する理由には、次のような背景があります。

・不正利用を防止するため
・カードの有効性を確認するため
・加盟店側の誤請求やリスクを減らすため

高額決済の際は不正リスクが高まるため、カード会社が直接承認し、使用可能かどうかをチェックする必要があります。

フロアリミットが設定されている取引の具体例

現代ではほとんどの加盟店がオンラインで即時承認を行っているため、フロアリミットを意識する場面は減っています。ただし、次のようなケースでは依然としてフロアリミットが活用されています。

・通信障害によるオフライン処理
・一部の小規模店舗やタクシーなどの特殊加盟店
・海外でのオフライン取引(特に欧州など)

例えば、海外旅行中に地下街などで通信環境の弱い店舗に入った場合、一定金額以下の決済がオフラインのまま処理されることがあります。これがまさにフロアリミットによる決済です。

フロアリミットの金額はどのように決まるのか

フロアリミットの金額は、以下の要素をもとにブランドやカード会社が設定します。

・加盟店の業種
・過去の不正利用率
・地域や国の決済環境
・加盟店の売上規模

一般的には「リスクの低い業種ほどフロアリミットが高い」傾向があります。逆に、不正の可能性が高い業種では0円(全取引で承認が必要)に設定されることもあります。

利用者が知っておくべきポイント

カード利用者側はフロアリミットを直接意識する場面はほぼありません。しかし、次のようなケースでは関係してきます。

・海外でオフライン決済をしたが後に利用情報がまとめて上がってきた
・ネットワーク障害があっても少額なら決済が通った
・後日、カード利用明細に遅れて反映された

これらはフロアリミットが関係している可能性があり、決済システムの特徴として理解しておくと安心です。

まとめ

フロアリミットとは、加盟店がクレジットカード会社に承認を取るべきかどうかを判断する基準金額で、決済の安全性と効率化を両立するための重要な仕組みです。現代ではほとんどの取引がオンライン承認ですが、オフライン環境や海外利用では今も活用されています。

クレジットカードの裏側にある仕組みを知ることで、決済の仕組みや明細の反映がより理解しやすくなり、安心してカードを利用できるようになるでしょう。

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