企業が従業員の老後を支えるために設ける「企業年金制度」。その中でも**「企業年金基金(きぎょうねんきんききん)」**という言葉を耳にしたことはありますか?
この記事では、企業年金基金の役割や仕組み、加入者にとってのメリットなどを、初心者にもわかりやすく解説します。
✅ 企業年金基金とは?
企業年金基金とは、基金型確定給付企業年金(DB)の運営を行うために設立される独立した法人です。
この基金は、母体となる企業(事業主)からの掛金を受け取り、それをもとに運用し、従業員に対して将来の年金を支給します。
ポイントで押さえる!
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「企業」から独立した法人が年金運営を担う
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確定給付型(DB)年金制度をベースにしている
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加入者(従業員)に対して将来、年金が支払われる
🔍 どんな仕組みなの?
企業年金基金では、以下のような流れで年金が運営されます。
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事業主(企業)が掛金を拠出
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基金がその掛金を運用(株式・債券・不動産など)
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加入者が退職や所定の年齢に達すると、年金として支給
例えば、大手製造業A社が自社の従業員の老後を支えるため、「A企業年金基金」を設立するとします。この基金はA社から資金を受け取り、効率的に運用しながら、将来の年金原資を準備します。
そして従業員が60歳で退職すれば、そこから年金の支給が始まるという流れです。
🎯 企業年金基金のメリットと特徴
📌 加入者にとってのメリット
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年金額があらかじめ確定しているので安心
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国の公的年金に上乗せされる形となり、老後資金の充実につながる
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企業によっては退職金と一体化されているケースもあり、まとまった資産形成が可能
📌 企業側にとってのメリット
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福利厚生の一環として従業員の定着率アップが期待できる
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掛金は**損金算入(税務上の経費)**が可能
⚠️ 確定拠出年金(DC)との違いは?
項目 | 企業年金基金(DB型) | 確定拠出年金(DC型) |
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年金額 | あらかじめ企業が保証 | 運用成果で変動する |
リスク | 主に企業側が負担 | 加入者(従業員)が負担 |
運用管理 | 基金が一括運用 | 従業員が自分で選択して運用 |
📘 まとめ:企業年金基金は「企業が設立する独立型の年金運営機関」
企業年金基金は、企業が設立する独立した法人であり、従業員の老後の生活を支える大切な仕組みの一つです。
特に公的年金だけでは老後資金が心もとないとされる中、企業年金基金が果たす役割はますます重要になっています。
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