株式市場のニュースや個別銘柄の値動きを見ていると、
「品借料(しながりりょう)」や「逆日歩(ぎゃくひぶ)」 という言葉を目にすることがあります。
一見するとFXとは関係なさそうですが、
実は株式市場の需給や投資家心理を理解するうえで、FXトレーダーにも無視できない重要な概念です。
この記事では、
-
品借料(逆日歩)の意味と仕組み
-
なぜ発生するのか
-
売り方・買い方それぞれの影響
-
FXトレーダーが注目すべき理由と注意点
を、初心者にもわかりやすく解説します。
品借料(しながりりょう)とは?
品借料(逆日歩) とは、
信用取引における「信用売り(空売り)」で株式が不足した場合に発生する追加コストのことです。
信用取引における基本的な流れ
信用売りでは、以下のような仕組みが使われます。
-
投資家が「株価は下がる」と考え、信用売りを行う
-
証券会社は、証券金融会社から株式を借りて市場で売却
-
将来、株価が下がったところで買い戻して返却する
しかし――
売りが集中して株式が不足すると、証券金融会社は外部から株を調達する必要が出てきます。
この 追加で発生した調達コスト が、
👉 品借料(逆日歩) です。
品借料は誰が支払い、誰が受け取る?
ここは非常に重要なポイントです。
-
支払う人:信用取引の「売り方」
-
受け取る人:信用取引の「買い方」
つまり、
空売りをしている投資家が負担し、
株を保有している投資家が受け取る
という構図になります。
なお、
-
売り方から見た呼び方 → 品借料
-
貸し手側(買い方)から見た呼び方 → 品貸料/逆日歩
と呼び名が違うだけで、意味は同じです。
品借料(逆日歩)の特徴と注意点
① 1株あたり〇円で表示される
品借料は、
-
1株につき何円
-
日数分が累積
という形で計算されます。
株数が多いほど、
保有日数が長いほど、
コストは雪だるま式に増えていきます。
② 土日・祝日も毎日発生する
ここが初心者が見落としやすいポイントです。
品借料は、株不足が解消されない限り、
土日や祝日を含めて毎日発生します。
つまり、
-
株価が動かない
-
思惑通りに下がらない
それでも、コストだけは確実に増えていくのです。
③ 売り方にとっては非常に不利
信用売りをしている投資家にとって、
-
株価が下がらない
-
品借料だけが増え続ける
この状況は大きなプレッシャーになります。
結果として、
「これ以上コストを負担できない」
→ 買い戻し(ショートカバー)
が発生しやすくなります。
品借料が株価に与える影響とは?
品借料(逆日歩)は、
株価が下がりにくくなる要因として知られています。
理由はシンプルです。
-
空売り勢が不利になる
-
買い戻しが増える
-
売り圧力が弱まる
その結果、
👉 株価は下落しにくく、むしろ反発しやすい
という状況が生まれます。
FXトレーダーが品借料を知っておくべき理由
「株の話でしょ?」と思うかもしれませんが、
FXトレーダーにも重要なヒントがあります。
① リスクイベント時の投資家心理が読める
-
株式市場で売りが詰まっている
-
逆日歩が発生している
= 市場全体に「売りが偏っている」状態
こうした局面では、
-
株 → リスクオン/リスクオフの転換
-
為替 → 円高・円安の急変動
が起こりやすくなります。
② FXのスワップポイントと考え方が似ている
FXでは、
-
ポジションを保有するだけで
-
毎日スワップポイントが発生
しますよね。
品借料(逆日歩)も同様に、
「時間を味方につけられないポジション」は不利
という点で、
FXと非常によく似たリスク構造を持っています。
まとめ|品借料(逆日歩)は「時間コスト」の代表例
品借料(逆日歩)は、
-
信用取引の売り方に発生する追加コスト
-
株不足が解消されるまで毎日発生
-
売り方の買い戻しを誘発し、株価を下がりにくくする
という特徴があります。
FXでも株でも共通して言えるのは、
「ポジションを持つ=コストが発生する」
という現実です。
短期で決着がつかない取引ほど、
コスト・需給・投資家心理を意識することが重要になります。
FXトレーダーの方も、
ぜひ株式市場のこうした仕組みに目を向けてみてください。
相場を見る視点が、確実に一段深くなります。
こちらもご覧ください

