会社の業績を評価するうえで欠かせない指標の一つが「増益率」です。
増益率は、企業の経常利益が前年と比べてどの程度増加したかを示す指標で、経営状態や成長力を把握するうえで重要です。
この記事では、増益率の計算方法や株式投資における活用方法をわかりやすく解説します。
増益率とは
増益率とは、企業の経常利益が前年に比べてどれだけ増加したかを割合で示したものです。
企業の収益力や成長力を把握するための基本的な指標であり、株式投資の判断材料としても活用されます。
増益率の計算方法
増益率は次の式で計算できます。
増益率(%)=(今年度の経常利益 ÷ 前年度の経常利益 − 1)× 100
たとえば、前年の経常利益が1,000万円、今年度の経常利益が1,200万円の場合、増益率は次のように計算されます。
1,200 ÷ 1,000 − 1 = 0.2 → 20%
この場合、経常利益は前年より20%増加したことになります。
株式投資における増益率の重要性
株式投資では、企業の成長力が株価に直結するため、増益率は非常に重要な指標です。
増益率が高い企業は、収益力が向上しており、将来的に株価が上昇する可能性があると考えられます。
一方で、増益率がマイナスの場合は、利益が減少していることを意味します。
しかし、単純に「マイナス=投資に不向き」と判断するのではなく、なぜ増益率が低下しているのか、その要因を分析することが重要です。
たとえば、設備投資や一時的なコスト増加が原因であれば、将来の成長につながる可能性もあります。
増益率だけでなく注目すべき指標
増益率は企業分析の重要な指標ですが、他の指標と組み合わせて判断することが大切です。
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一株あたり利益(EPS):株主に還元される利益の目安
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売上高の伸び率:企業の事業拡大の状況を把握
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自己資本比率:財務の健全性を確認
これらの指標と合わせて分析することで、より正確な企業評価が可能になります。
まとめ
増益率は、企業の経常利益の増加率を示す重要な指標であり、株式投資や経営判断に役立ちます。
計算方法は簡単で、前年の経常利益との比較から求められます。
ただし、増益率だけで企業の価値を判断せず、売上高や一株あたり利益など他の指標と組み合わせて分析することが重要です。
企業の成長力や収益力を正確に把握し、投資判断に活かすために、増益率をしっかり理解しておきましょう。
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