「未統合記録(持ち主不明記録)」とは、基礎年金番号に統合されていない年金記録のことを指します。いわゆる「宙に浮いた年金記録」と呼ばれ、過去に大きな社会問題となったものです。
ここでは、この未統合記録の背景や確認方法についてわかりやすく解説します。
未統合記録が生まれた背景
日本の年金制度では、かつて国民年金・厚生年金・船員保険などがそれぞれ独自の「年金手帳記号番号」で管理されていました。
しかし1997年(平成9年)から、すべての年金記録を「基礎年金番号」で一元管理する仕組みが導入されました。
本来であれば過去の記録を順次統合していくはずでしたが、2006年(平成18年)時点で約5,095万件もの記録が未統合のまま残っていることが発覚しました。これが「宙に浮いた年金記録」として大きな問題になったのです。
解消への取り組み
この問題を受け、2007年(平成19年)以降に「ねんきん特別便」が全国の加入者に送付され、自分の年金記録を確認する取り組みが進められました。
多くの記録が本人確認によって修正・統合されましたが、現在もなお持ち主が特定できない記録が残っています。
未統合のまま放置されると、将来の年金額に正しく反映されない可能性があるため、注意が必要です。
自分の年金記録を確認する方法
未統合記録を確認・修正するには、本人の申告が不可欠です。具体的には以下の方法があります。
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「ねんきんネット」での確認
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日本年金機構の年金事務所での相談
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過去の勤務先や加入状況をもとにした照会
とくに「ねんきんネット」を活用すると、自宅にいながら自分の年金記録をオンラインで確認できます。もし心当たりがある場合は、積極的に確認を行うことが重要です。
まとめ
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未統合記録(持ち主不明記録)とは、基礎年金番号に結びついていない年金記録のこと
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宙に浮いた年金記録は、2006年時点で約5,095万件存在していた
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「ねんきん特別便」や「ねんきんネット」を通じて確認が進められている
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将来の年金を正しく受け取るためにも、自分の記録に漏れがないか確認することが大切
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