材料費とは

材料費とは?個人事業主の確定申告で必要経費にする方法を徹底解説

個人事業主やフリーランスの方にとって、材料費は確定申告で「必要経費」として計上できる重要な項目です。

しかし、材料費の仕訳や勘定科目、青色申告での処理方法など、知らないと損をするポイントもあります。

ここでは、材料費とは何か、具体的な仕訳例や確定申告での扱い方をわかりやすく解説します。

材料費とは?

材料費とは、製品を製造する際に消費された原材料の原価を指します。会計上では製造原価の一部で、製造原価は以下の3つから構成されます。

  • 材料費

  • 労務費(人件費)

  • 経費(光熱費や消耗品費など)

材料費は購入した材料の取得原価で計算され、運搬費や関税などの付帯費用も含まれます。

材料費の種類

1. 直接材料費

直接材料費とは、特定の製品の製造に直接かかった費用のことです。さらに以下の2種類に分けられます。

  • 主要材料費:製品の主要部分に使われる材料の原価。例:衣料品の生地

  • 買入部品費:外部から購入して製品に組み込む部品の原価。例:衣料品のボタンやファスナー

2. 間接材料費

間接材料費とは、製品の製造に間接的に必要な材料の原価です。具体的には以下のようなものがあります。

  • 補助材料費:接着剤や塗料など、製品の補助的な材料

  • 工場消耗品費:製造機械に使う消耗品

  • 消耗工具器具備品費:固定資産にならない工具や備品(ドライバー、金づち、机・椅子など)

 

個人事業主は材料費を確定申告で経費にできる

材料費は、個人事業主の確定申告で必要経費として計上できます。

  • 白色申告:収支内訳書に材料費を記載

  • 青色申告:青色申告決算書に材料費を計上し、製造原価として処理可能

ただし、期末に残っている材料は棚卸しが必要です。

材料費の仕訳例

1. 材料を購入した場合

借方:材料 100,000円
貸方:買掛金 100,000円

2. 材料を返品した場合

借方:買掛金 20,000円
貸方:材料 20,000円

3. 製品の製造で材料を消費した場合

借方:仕掛品(直接材料費)40,000円
借方:製造間接費(間接材料費)10,000円
貸方:材料 50,000円

4. 個人事業主向け簡易仕訳

借方:仕入高(原材料)100,000円
貸方:買掛金 100,000円

5. 期末の棚卸

借方:期末原材料棚卸高 30,000円
貸方:原材料 30,000円

材料費の確定申告は青色申告がおすすめ

青色申告では、製造原価の計算欄があるため、購入時に「仕入高」で処理し、期末で棚卸しを行うことで正確に材料費を計算できます。これにより、課税所得を正しく減らすことができ、節税効果も高まります。

個人事業主の事務作業を効率化する方法

「マネーフォワード クラウド確定申告」を使えば、日々の取引入力から確定申告書の作成までオンラインで完結。

  • 銀行口座やカード明細を自動取得

  • AIが仕訳を自動作成

  • 白色・青色申告どちらも対応

  • スマホアプリでも申告可能

初めての確定申告でも安心して処理でき、作業時間を大幅に短縮できます。

まとめ

  • 材料費とは、製品を作るために使った原材料の原価

  • 直接材料費間接材料費に分けられる

  • 個人事業主は確定申告で材料費を必要経費として計上可能

  • 青色申告を使うと、製造原価を正確に計算でき節税にも有利

  • 会計ソフトを活用すると仕訳や申告作業を効率化できる

材料費を正しく処理することは、個人事業主の節税と事業運営に直結します。初めての確定申告でも、しっかり理解して効率的に経費計上していきましょう。

さらに参照してください:

製造原価とは?売上原価との違いや計算方法、製造原価報告書までわかりやすく解説