直物取引(スポット取引)とは

直物取引(スポット取引)とは?FX取引の基本となる仕組みをわかりやすく解説

FXを始めたばかりの方がまず理解しておきたいのが、直物取引(スポット取引)という考え方です。
普段何気なく行っているFX取引も、実はこの直物取引の仕組みをベースに成り立っています。
この記事では、直物取引とは何か、FXではどのように扱われているのかを初心者向けに丁寧に解説します。

直物取引(スポット取引)とは何か

直物取引(スポット取引)とは、
取引が成立した日(約定日)から2営業日後に、通貨の受け渡しと代金決済が行われる取引のことです。

FXでは、
・外貨を買えばその通貨を受け取る
・外貨を売ればその対価となる通貨を受け取る

という形で、実際の通貨の受け渡しを前提とした取引となっています。

「2営業日後」に決済される理由

FXのスポット取引では、なぜ即日ではなく2営業日後に決済されるのでしょうか。

これは、
・各国の銀行間での決済手続き
・時差や祝日の違い
・国際送金の実務処理

といった理由から、事務処理に一定の時間が必要になるためです。

この「2営業日後の決済日」は、バリュー・デート(受渡日)とも呼ばれます。

FX取引と直物取引の関係

多くのFX初心者は、
「FXは差金決済だから、現物の受け渡しはない」
と考えがちです。

確かに、日本のFX会社では、実際に通貨を受け渡すことはほとんどありません。
しかし、取引の仕組み自体は直物取引をベースにしています。

ポジションを翌営業日に持ち越すと、
決済日を先送りする形となり、
その調整としてスワップポイントが発生します。

直物取引とスワップポイントの関係

直物取引では、本来2営業日後に決済が行われます。
しかし、FXではポジションを保有し続けるケースが多いため、
決済日を毎日繰り延べることになります。

この際に発生するのが、
2通貨間の金利差を調整するスワップポイントです。

たとえば、
・高金利通貨を買い
・低金利通貨を売る

ポジションを保有していると、
スワップポイントを受け取れることがあります。

FX取引で注意すべきポイント

直物取引の仕組みを理解することで、
FX取引におけるリスクも見えやすくなります。

  • 祝日によって決済日がずれることがある

  • スワップポイントは日によって変動する

  • 長期保有では金利環境の変化に注意が必要

特に、年末年始や各国の祝日が重なる時期は、
スワップポイントがまとめて発生することもあるため注意が必要です。

FX初心者はどう理解すればよいか

FX初心者の方は、次のように考えるとシンプルです。

  • FXの基本は直物取引(スポット取引)

  • 決済は本来2営業日後

  • 持ち越すことでスワップポイントが発生

この仕組みを理解しておくことで、
スワップ狙いの取引や中長期取引の理解が深まります。

まとめ

直物取引(スポット取引)は、
FX取引の基礎となる非常に重要な仕組みです。

取引は約定から2営業日後に決済されるというルールを理解することで、
スワップポイントやポジション保有の意味がより明確になります。

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